FRIEDMAN RUNT-20 HEADは、FRIEDMANの高品位なハイゲイン・マーシャル・サウンドをできるだけ低価格で、というコンセプトの元開発された、クリーン/ドライブの2チャンネルを装備する汎用性の高い20Wオール・チューブ・アンプです。

FRIEDMANのサウンドを、手に入れやすい価格で

FRIEDMANを率いるデイブ・フリードマンはLAを中心にアンプのデザインや改造の第一人者として有名で、90年代初頭から数々のスターのリグをデザイン、製作してきました。その影響もあってかFRIEDMAN社からリリースされるアンプは比較的高額なものが多く、プロフェッショナルに向けのメーカーという印象でした。ですがRUNTシリーズは「アマチュアのミュージシャンにも購入できる価格でFRIEDMANのジューシーなトーンを提供する」というコンセプトの元開発されており、他のアンプと比べ比較的低い価格で販売されているため、高額であるゆえにFRIEDMANのアンプを諦めていたプレイヤーでも手に入れやすくなっています。低価格ながらもFRIEDMANらしいサウンドとクオリティを保持し、また今までのFRIEDMANのアンプにはなかった機能も追加されているなど、トラディショナルな音楽のファンだけでなく、モダンなスペックを志向するプレイヤーのニーズにも応えるアンプとなっています。

コンパクトなサイズに2チャンネル搭載

RUNT-20 HEADは小型なサイズながらも2つのチャンネルが用意されています。チャンネルの切り替えはフロント・パネルのトグル・スイッチで行えるほか、フット・スイッチを用いて切り替えることもできます。

CLEAN CHANNELは1ボリューム1トーンのコントロールを備えたチャンネルです。「CLEAN VOL」ノブは音量を調節するノブで、レスポンスの良さが特徴です。またトーンのコントロールは3ポジションの「BRIGHT」トグル・スイッチで行います。シンプルなコントロールながらも高いクオリティのサウンドであるため、アンプのセッティングに煩わしさを感じる人や、足元でサウンドを作り込んでいるけれど、プリ管のキャラクターは生かしたいというプレイヤーにもおすすめです。

DIRTY CHANNELはクラシカルなフリードマンらしいトーンが特徴のチャンネルで、ゲインとボリューム、3バンド・イコライザー、プレゼンス、そしてブースト・スイッチを備えているメイン・チャンネルです。

「BASS」は低音（ボトム・エンド）を加えたり減らしたりします。 アンプの音量が大きくなるにつれて低域成分は自然と多くなるので、このノブで削るのがよいでしょう。小音量で演奏する場合には逆に低音成分を補うため、7~10あたりから音作りを始めます。

「TREBLE」は高音域の調整を行います。 5をひとつの基準として、好みに応じて調整すると音作りしやすいです。

「MIDDLE」で中音域成分を足したり削ったりします。 低めに設定すると中音域がスクープされ、高めに設定するとミックスの中でギターの音が際立って聞こえるようになります。

「GAIN」は歪み量の増減を行うノブですが、このノブは反応が良く、サウンド全体のキャラクターを左右するコントロールです。

「BOOST」スイッチは歪みをさらに追加するスイッチで、FRIEDMANの十八番であるハイゲイン・サウンドを楽しむことができます。

また、「PRESENCE」コントロールはパワー・アンプの超高域を調節するノブで、グローバル・コントロール（両チャンネルに適用されるコントロール）です。ノブを回していくと引っ掻き音のようなカリカリとしたサウンドになりますが、正常です。

機能豊富なバック・パネル。FRIEDMAN初のキャビネット・シミュレーター機能も搭載

コスト・パフォーマンスを意識したモデルでありながら、バック・パネルの機能も盛り沢山です。

特筆すべきはFRIEDMANが初めてアンプに搭載する、キャビネット・シミュレーターです。XLR出力のこのシミュレーターは、ビンテージ・スピーカーのトーンはもちろんのこと、クラシックなマイクがマイキングされている状態を正確に再現しています。また「AXIS」スイッチでマイクのポジションを「CENTER（中央）」と「EDGE（隅）」から選択することができます。

モダンなアンプには必須とも言っていいFXループも搭載されています。デイブ・フリードマン自らが設計したこのFXループは、透明感のあるクリアなサウンドを持ち味としており、使用するケーブルはできるだけ高品質のものを使うことを推奨しています。

そのほかにもグランド・ループによるノイズを防ぐための「GND」スイッチや、XLR出力のレベルを調節する「LEVEL」スイッチも搭載されています。