DSL5Cは、マーシャルの世界的定番アンプ「JCM2000 DSL」のサウンドを再現したアンプシリーズ「DSLシリーズ」の中でも最小クラスのコンボアンプ。クリーン〜クランチの Classic Gain とモダン・ハイゲインサウンドのUltra Gain の2チャンネル仕様(付属フットスイッチで切換)、本物の真空管を搭載し、自宅でも手軽にマーシャルの王道ロックサウンドが楽しめるモデルです。
スピーカーはセレッション製10インチ・スピーカーを1基搭載。
エフェクトループ、ヘッドフォン端子、サイレント・レコーディングに対応するなど、自宅でのギター練習や録音にも最適の機能を提供しています。
旧モデルとの違い
2016年1月に限定カラー「DSL5CCW」が登場するなど発売以来ロングセラーとなっていた本機ですが、2017年7月に一旦は生産完了、2018年3月に復刻モデルが登場しています。復刻モデルでは「1959 Super Lead」アンプのいわゆるプレキシサウンドを再現したClassic Gainチャンネルに、旧モデルには非搭載のGAINツマミを搭載、歪みの量を調節できるようになり、より自由度の高い音作りが可能になっています。
真空管は、プリアンプ部 ECC83 を2本→3本に増やし、パワーアンプ部は 12BH7 → ECC99 に変更。よりJCM2000のサウンドに近づくようにアップデートされています。
またパワーリダクションスイッチで出力を下げる際、旧モデルは1Wだったのに対し、復刻モデルでは0.5Wと、より小音量での演奏に対応できるようになっています。
「DSL1C」との違い
1Wコンボアンプ「DSL1C」には搭載されないDEEPスイッチを装備、低域をブーストさせることができます(DEEPスイッチはシリーズ中DSL5Cのみに搭載されています)。スピーカーは同じCELESTION製のものが搭載されますが、口径が異なり「DSL5C」の方が歪ませた時によりパワフルなサウンドが得られます。
また「DSL5C」に搭載されているCLASSIC GAINチャンネルのGAINツマミは「DSL1C」には搭載されません。これも「DSL5C」のアドバンテージの一つと言えるでしょう。
フットスイッチもボタンが2つ付いており、本機はシリーズ他モデルと比較しても魅力のある製品となっています。
DSL1H | DSL1C | DSL5C | DSL20H | DSL20C | |
形態 | アンプヘッド | コンボアンプ | コンボアンプ | アンプヘッド | コンボアンプ |
出力 | 1W / 0.1W | 1W / 0.1W | 5W / 0.5W | 20W / 10W | 20W / 10W |
チャンネル数 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
スピーカー | – | Celestion Eight-15 × 1 | Celestion Ten-30 × 1 | – | Celestion Seventy-80 × 1 |
真空管 | プリ:2 x ECC83 パワー:1 x ECC82 |
プリ:2 x ECC83 パワー:1 x ECC82 |
プリ:3 x ECC83 パワー:1 x ECC99 |
プリ:3 x ECC83 パワー:1 x ECC83, 1 x EL34 |
プリ:3 x ECC83 パワー:1 x ECC83, 1 x EL34 |
DEEPスイッチ | – | – | ◯ | – | – |
PRESENCE、RESONANCE | – | – | – | ◯ | ◯ |
フットスイッチ | 1way | 1way | 2way | 2way | 2way |
価格 | 33,000 | 40,000 | 55,000 | 60,000 | 70,000 |
表:復刻DSLシリーズ5機種の比較(価格は2018/3時点)
出力 | 5W / 0.5W |
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仕様 | ■コントロール:BASS, MIDDLE, TREBLE, REVERB, Deepボタン, Tone Shiftボタン, Channel Selectボタン, 【Classic Gain】VOLUME, GAIN 【Ultra Gain】VOLUME, GAIN ■接続端子:INPUT, UTPUT, SEND, RETURN, LINE/HEADPHONE OUT ■真空管:プリ管 3 x ECC83、パワー管 1 x ECC99 ■スピーカー:Celestion Ten-30 × 1 ■フットスイッチ:付属 ■寸法(W x H x D):45.5x42.0x24.0 cm ■重量:12.7 kg |
Quilter InterBlock 45 Guitar Head
No.10240:EVE & WALL’E 2022年2月12日
DSL5、DSL1Cを所有しています。音質はDSL5に軍配が上がりますが個人的な使い勝手の良さで言えばDSL1Cが気に入っています。理由はいたってシンプルですが家用での練習にはDSL1Cが適しているからです。DSL5(以下5)で小音量では正直音質の良さは半減してしまいアンプの良さが出切れていない気がします。その点DSL1C(以下1C)は小音量でもしっかりマーシャルっぽさが出ているように思えます。また、5はそこそこ大きいので持ち運びがかなり大変でめんどうです。1Cは1Wクラスでは大きい方ですがホームセンターで売っている道具箱でも収まるサイズなので持ち運びが非常に楽、いいのが見つかればショルダーバッグにも収まるので片手にバードケースを持ってても、もう片方の手は自由に使えるので電車やバスでもストレスなしに運べます。今では両方とも新品の販売はされておりませんので中古で探すしかありませんが後期型の5があれば即買いです。1Cの方はなぜか売値が高騰し過ぎているのでどうしてもほしいなら別ですが少し時期を見た方がいいかも知れません。それほど人気機種と言うことなのでしょうが。あと、センドリターンが両機種とも標準装備されてますがこれはダイレクト、リターンのみ、センドリターンのそれぞれを試してみて自分の好みの音を極めることをおすすめします。個人的には5はダイレクト(ギター→エフェクター→INPUT)1Cはリターンのみ(ギター→エフェクター→リターン)の仕様が好みです。歪み系は特に音質が変化するので色々試すと楽しいです。